浅野友理子展「脈脈」

ある日庭に植えたイチジクが今年も芽吹いて、祖母を思い出す。

旅先で、通勤路で、自宅の庭で。日々、記憶を含んだ植物たちを探している。

脈脈と語り継がれる誰かの物語に出会うたび、私の庭は豊かになっていく。

浅野友理子

「まるで植物が踊っているようでした」とは、猪苗代の公立学校で開催している芸術祭「ウォールアートフェスティバル」で浅野さんの壁画制作を目撃した小6男子の感想です。
堂々と屹立する木の幹、奔放に広がる蔓、たゆたう茎、存在を主張している花や実。そう、植物たちは「命を続ける」という意志を持ってそこに存在しているのですよね。浅野さんの植物たちを見ているとそのことに改めて思い至ります。日の光と風を喜び、水を身体に蓄えて瑞々しくある。そしてそれはわたしたち人間を含め、生きとし生けるものすべての存在の根幹にあるベーシックな意志なのだ、と。
2021年、2022年前半まで壁画の大作やお寺の襖絵など描くことを重ねてきた浅野さんが、木版という作業に向き合いたいと、ツォモリリ文庫での展示に向けてたくさんの植物を彫りました。描き下ろしの植物画もやってきますし、W290cm×H250cmの白い壁に壁画制作も行います。
地球上で失われてゆく命の叫びが絶えないいま、植物の意志に少しでも勇気をもらいたい、そう願ってこの展示をお届けします。

ツォモリリ文庫アートディレクター おおくにあきこ

浅野友理子展「脈脈」
会期:2022年5月20日(金)〜6月13日(月)
時間:月・金  12:00 – 20:00 土・日  12:00 – 18:00 
壁画公開制作&在廊予定日 5月20、21、22、23、27日
定休日:火・水・木
会場:ツォモリリ文庫 調布市仙川町1-25-4 
主催:ツォモリリ文庫 (http://tsomoriribunko.com)

本展示に関するお問い合わせは、下記までお願い致します。
電話:03-6338-1469 (月・金・土・日の営業時間)
Eメール:info@tsomoriribunko.com

【イベント】
浅野友理子壁画完成記念イベント 
WAF猪苗代の「脈」からツォモリリ文庫の「脈脈」へ―WAF猪苗代2021報告会―
5月27日(金)18:30~20:00
詳細▶︎http://tsomoriribunko.com/yuriko_asano_talk_about_murals/

浅野友理子展「脈脈」クロージング記念トークセッション
6月12日(日)16:00~17:30
ゲスト:多田多恵子(植物生態学者) 
詳細▶︎http://tsomoriribunko.com/asano_yuriko_tada_taeko_talk_session/

壁画公開制作 (5/20~5/27 *火水木 は店休)

浅野友理子プロフィール
食文化や植物の利用を切り口に、様々な土地を訪ねている。
出会った人たちとのエピソードとともに、そこで受け継がれてきたものを記録するように描いている。

1990年  宮城県生まれ 
2015年  東北芸術工科大学大学院芸術工学研究科修士課程修了

主な個展
2021 “綯い交ぜ”ビルドスペース/宮城
2020 “植物をしたためる” ビルドスペース/宮城
2019 “土の熟れるころ” ビルドスペース/宮城
2018 “山のくちあけ” 馬喰町ART+EAT/東京

主なグループ展
2021 “ウォールアートフェスティバルふくしま in 猪苗代 2021/福島

   “エマージング・アーティスト展”銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM/東京    

   “第8回 東山魁夷記念 日経日本画大賞展”上野の森美術館/東京

2020 “みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2020″/山形

   “ウォールアートフェスティバルふくしま in 猪苗代 2020/福島

2019 “青森EARTH2019 いのち耕す場所 農業がひらくアートの未来” 青森県立美術館/青森

   “たべもの、いきるための”もうひとつの美術館/栃木

受賞歴 
2021 “第8回東山魁夷記念日経日本画大賞” 入選
2020 “VOCA展2020 現代美術の展望ー新しい平面の作家たち” 大原美術館賞受賞

所蔵 山形市、多賀城市、塩竈市、公益財団法人大原美術館