【8/23-9/2】漫画展ー異世界散歩 おぐりちはや 田枝宏昭
おぐりちはやが描く漫画の主人公は、ごく普通の母子やあどけない子ども、どこにでもいそうな男女がほとんどです。けれど読み進むうちにいつの間にか時空が歪み、世界がひっくり返っていきます。思いもよらない異世界に迷い込んでいきます。
けれどその異世界は、どこか懐かしく、愛に満ちています。
そんな彼の異世界の原点にあるのが、今回の展示会場に設置されるリアカーハウスです。おぐりがかつてそこで寝起きをしたハウスは長さ180cmに満たない棺桶のような箱で、50ccのカブに接続し、時速30kmで動く家でした。
極小のスイートホームは、彼の作風を確立した創作の源であり、貨幣経済の息苦しさから解放されるアクションでもありました。
その後おぐりは結婚し、父となり、1LDKのマンションに住みます。しかし、心には今もリアカーハウスの狭苦しくも伸びやかで、自由なともしびが燃えています。
オーディエンスの皆さんには、このリアカーハウスで一本の不思議な映画に出会っていただきます。
一方の作家、田枝宏昭は、ショルダーバック一つの軽装でアフリカや中東の40カ国を巡った経験を持ちます。旅人であろう、バックパッカーであろうとする衝動とは異なり、ただ生きるためにそこに身を置きました。そして、さまざまな人種のさまざまな祈りの形が焼印のように押され、いつしか自動書記のように、排出されていくのでした。
画材にこだわりはなく、脳内で変換された祈りの形が、手近にあったハガキサイズの紙に、カラーマーカーで無尽蔵に描かれていきました。
意図のない、あえて言うなら、生きてきた軌跡、あるいは煩悩と表現すべき、小サイズでありながら、無限に広がる世界観を存分に味わってください。
会期中には二人の作家による壁画の公開制作もあります。
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思ってもみない場所へ飛び込むのはどんな気分?
ものすごくどきどきするし、やめたくなるんじゃないかな。
それでも勇気を出して飛び込む、のか。
大人は言うようね。
そんな冒険必要ないんじゃない?
でも、行ってみないとわからないじゃないか。
無謀かもしれないけど。
ちょっと痩せ我慢しながら、
鼻歌まじりの散歩気分で参りましょう。
異世界散歩。
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会期:2024年8月23日(金)〜9月2日(月) 12:00-18:00 火・水・木はお休み
【会期中のイベント】
◆その1 二人の作家による壁画公開制作
作風の異なるおぐりちはやと田枝宏昭によるコラボレーション。果たして完成するのでしょうか?
◆その2 おぐりちはやの「あなたのハナシを聴きマスター」
年中ネタに飢えている漫画家と次回作の打ち合わせに見せかけた雑談を交わそう。約1時間ほど話を聴きながら描いたドローイングを思い出にお持ち帰りください。
参加費 2,000円(ワンドリンク付き)
要予約 (ツォモリリ文庫まで Email info@tsomoriribunk.com / Tel. 03-6338-1469)
◆その3 おぐりちはやのトークショー
8月26日(月)
ゲスト:赤井成彰(モバイルヴィレッジぼちぼち村長)
参加費 2,000円(ワンドリンク付き)
19:00 開演
20:00 スペシャルゲスト・ドバシリサイタル&立食ディナー
21:00 おひらき
要予約 (ツォモリリ文庫まで Email info@tsomoriribunk.com / Tel. 03-6338-1469)