【2025.6.29】タラブックス刊『SEED』を作画のワィエダ兄弟と読む会

手作りのアート絵本が人気のインドの出版社タラブックス。人気仕掛け絵本『SEED』は、ツォモリリ文庫で毎年展覧会を開催しているインド先住民ワルリ族のワィエダ兄弟が描いています。彼らに、ワルリの村からオンラインで参加してもらい、『SEED』をいっしょに読む会を開催します。日本語訳を用意しますので、ワィエダ兄弟といっしょにワルリ族に伝わる種の旅を楽しみましょう。

読書会では、プロジェクターに本を投影しながら、読み進めていきます。ツォモリリ文庫でSEEDを販売していますが、購入は必須ではありません。本をお持ちでなくとも参加可能です。

日時 2025年6月29日 (日)  15:00~16:30
会場 ツォモリリ文庫(東京都調布市仙川町1-25-4 1F) もしくはオンライン参加
オンライン参加をご希望の方は、下記リンクよりチケットを購入して下さい。
https://seedreadingsession2025.peatix.com/

参加費 1000円

ワィエダ兄弟プロフィール

トゥシャール ワィエダ (Tushar Vayeda )1987年インド、マハラシュトラ州、ガンジャード村生まれ。Animation & Multimedia, University of Mumbaiでアニメーション制作を学ぶ。

マユール ワィエダ (Mayur Vayeda) 1992年生まれ。インド、マハラシュトラ州、ガンジャード村生まれ。Masters in Marketing Management, University of Mumbaiで経営学修士号取得。

ワィエダ兄弟はワルリ族のアイデンティティを大切に考え、長老の教えを後進へ伝える橋渡しを使命とし、ヨーロッパやアメリカの現代アートシーンでも活躍。超速で変化し、様々な緊張にさらされている今この時代にあって、自らを失わず、自分たち人間も自然の一部であり、自然がなければ当然のことながら私たちは生きていけないのだ、ということを静かに優しいタッチで伝えている。手作り絵本で知られるインドの出版社タラブックスより『tail tale』『the deep』『SEED』上梓。

近年の主な展覧会 / アートプロジェクト 
2024  「Forest Art Festival in ラダック 2024」(インド、ラダック) 
2024  「Waral Prakalp – The Guardians of Forest」(Spore、ドイツ、ベルリン) 
2023  「ウォールアートフェスティバルふくしま in  猪苗代 2023」(猪苗代高等学校、福島)
2023 「Eyes of the Forest」  (Modesti Perdriolle Gallery、 ベルギー、ブリュッセル)
2023  「Forest of Future」 インドアートフェアのメインファサード(インド、ニューデリー)
2023 「Ancient Forest II」(ツォモリリ文庫、東京)
2022  「The Spring of the ancestors」( Moddesti Perdriolle Gallery、ベルギー、ブリュッセル )
2022 「Ancient Forest 」(ツォモリリ文庫、東京)
2021-22 第 10 回アジア太平洋現代アートトリエンナーレ (オーストラリア、ブリスベン)
2019 「瀬戸内国際芸術祭 X 粟島アートレジデンシー」(香川)

コレクション
2025 福岡アジア美術館(福岡)
2024 Victoria & Albert Museum (ロンドン)
2023 Art Institute of Chicago (US)
2022 – 2024 Modesti Perdriolle Gallery (ベルギー)
2021 Queensland Art Gallery of Modern Art ( オーストラリア ) 
2014 – 24 Galerie Herve Perdriolle / Rue Gay Lussac (フランス) 
2022 – 24 ツォモリリ文庫 (東京)
2018 ミティラー美術館 (新潟)
2018 Espace d’art FL / Château-Fort  (フランス)

ワルリ画について
インド西部に暮らす先住民ワルリ族は、点や丸、三角というシンプルな線でこの世界の出来事を表現する。絵のバックは牛糞、描くのは米粉。竹を削った筆を用い、道具はすべて身の回りにあるものを用いる。牛糞を用いる理由は、ワルリ画が元々家の壁に結婚式の儀式の一部として描かれてきていることに由来する。伝統的な家は、植物性の素材の上に牛糞と藁を混ぜた素材を塗っていく。この壁画を描く際に用いられるのが、新米を数日かかるプロセスを経て発酵させたものを粉にし、水で溶いたものである。この米は、家族ごとに決まった土地で死者を火葬にし、その灰をまいた場所で育てたものである。ここで死と新しい生が繋がる。
作品として描く場合には米粉の代わりにポスターカラーが用いられることが多い。牛糞は自分の家で飼っている牛のものを集め、水で溶き、濾したあとの液体をコットンのキャンバスに刷毛で塗っていく。色味は牛が食べるもので変わり、乾期(10月〜5月)は稲藁を食べるため茶色に、雨期(6月〜9月)はフレッシュな草を食べるため緑がかった色になる。