死の絵本展から感じること

「死の絵本展」。7/24(金)~27(月)、あと4日となりました。
「死」は悲しい。
「死」は怖い。ふと「死」を思い、布団の中でぶるぶる震えた記憶がある。
それはまだまだ「死」が得体の知れない遠い存在だったころ。
未来しかないと思っていたのに、そこに終わりがあると知ったころ。
けれど、大人になって、身近に死がやってきたら、命の循環という概念に救われる自分がいて。
「死の絵本展」をぐるり見回すと、「生まれでおいで、生きておいで」というタイトルも秀逸な内藤礼さんの国立博物館とメゾンエルメスの展覧会を、あのゆりかごにいるみたいな多幸感溢れる展示はなんだったんだろう、と、思い出しています。
そして、今回ツォモリリ文庫に展示されている大小島真木さんの子宮を思わせる渦のうねりに、命のスープを思うのです。
胎児は、新生児は、そして赤ちゃんは、生まれる前の存在だった自分を知っているのではないだろうか、と。
はまぐちさくらこさんのモチーフの花。おいのりの花は、鎮魂であり、祝福でもある。
香川大介さんの運命に身を任せる葦舟。
コタケマンの圧倒的な土の景色。
見れば見るほど、そこには命が、意志が、そして宇宙まで広がる空間が満ちていて、自らの一人称と三人称に対峙して、時間というものが遠のいていく壮大な旅のような展示になっています。
昨日、イベントを終えた水川千春さんと安土早紀子さん、佐藤啓さん、おかずくんと閉廊後に話していて思ったのは、水川さんの作品にもあった「誕生」という、生まれる瞬間のスパークこそが、「死の絵本」のテーマなのかも知れない、ということ。
水川さんは制作中、他の7人の作家たちの、作品へ向かう熱量を常に感じながら制作したと言っていました。
8人の作家たちが「死」と向き合い、試行錯誤し、生み出した作品たち。そして、こだわり抜いて制作された小ロットの絵本たち。作品から漂うオーラ含め、目の当たりにできるのは金曜日からの4日間です。ぜひ、お運びください。

ツォモリリ文庫アートディレクター
おおくにあきこ

2026-07-22 | Posted in 今週のピックアップ