KARDO presents 「週末のシャツ」展

ツォモリリ文庫では毎年この時期、KARDOのシャツ展を開催しています。
今年は、2021年春夏コレクションの新作を「週末のシャツ」展として、ご紹介します。

インドの手仕事の真価を引き出し、服作りに真摯に取り組むデザイナーRikki率いるKARDO。
大量生産や、ファストファッションのアンチテーゼとして、織り・染め・編み・縫製の職人と、良質なものを、少量、スローに生産することをモットーにしています。

KARDOのシャツについているタグをよく見ると。そこには、「手による生地の裁断担当〇〇」、「縫製担当〇〇」「ボタン付けなどフィニッシング担当〇〇」と、各職人の名前が記載されています。特に縫製は分業ではなく、1人の職人が初めから終わりまでを担当します。クオリティを保持するため、職人の働く環境や、条件にも配慮をした物作りを行なっています。

2021年春夏コレクションでは、プロックプリント、カディ、イカット織り、ジャムダニ織りと生地のバラエティも豊富。ジメジメした夏に風通しが気持ちいい、オープンカラーのシャツも揃っています。
洗って、よく乾きます。カッコよくて、機能的。
サイズに限りがありますので、お早めにお気に入りの1着を見つけにいらしてください。

オンラインショップでもご覧いただけるように準備しました。
併せてご覧ください。
https://tsomoriri.thebase.in/categories/3519150

今回のコレクションで用いられている生地や、手法についてご紹介します。

イカット織り
 
  
イカット織りでは、目指す織り模様に合わせ、事前に糸を染めます。一本の糸を何色にも繰り返し染め、なおかつ経糸・緯糸の組み合わせで模様を織りなしていきます。複雑な模様や、多色を用いたデザインには熟達した職人技が必要とされます。
このシャツには、古い時代を思い起こさせる、伝統的な模様をあしらいました。形はCHINTANと名付けられています。開襟スタイルなので風通しがよく、インド綿100%の肌触りと合わせて、夏にぴったりの1枚です。

ジャムダニ織り

 
 
ジャムダニ織りは、インドの東、ベンガル地方で古くから薄手の良質な布地として珍重されてきたモスリンの一種です。大きな特徴は、織りの過程で緯糸を挿し入れ、模様を描いていく技術です。この技術は大変高度で、多くの時間と、職人の芸術性が要求されます。
モスリンらしく、羽衣のように薄手で、暑い季節にぴったりの一枚です。
このシャツの形はLAMARと名付けられています。開襟スタイルなので風通しがよく、インド綿100%の肌触りと合わせて夏にぴったりの1枚です。

シャンブレーの藍染めカディ
 
天然藍染め糸、染めていない白い糸を使い、シャンブレーのカディ(手つむぎ・手織りの布地・平織り)ができました。大きな特徴は、生地のミミを活かした背中の赤いラインです。
KARDOで扱っているカディは、インド西部グジャラート州ゴンダールで活動するウデョーグ・バルティ(サステナブルなテキスタイル生産により織りを職能とする200家族以上をサポートしている)のものです。
手仕事がゆえに、織りムラがあるなど不均質な仕上がりとなっています。手仕事らしさ、と考えていただければ幸いです。このシャツは着れば着るほど、柔らかく、体に馴染んでいきます。いつまでも着ていただきたいシャツです。

ブロックプリント
  
  
インドブロックプリント界の名手ANOKHIとコラボレーションした作品。機械を使わず、木版を手で押し、模様をつけていくブロックプリント。熟達した技術と豊富な経験を持つ職人の手から生まれた生地です。右側のシャツは複数の段階の藍染めがなされています。まず、発酵した天然の藍釜につけ、明るめの色をつけます。次に石灰や土などを含んだ染料をアウトラインをつけ(この場合、植物の模様)、そこが染まらないように伏せます。その後、先程の藍釜に幾度もつけ、濃い藍色に仕上げていきます。
このシャツの形はLAMARと名付けられています。開襟スタイルなので風通しがよく、インド綿100%の肌触り、藍染めと合わせて夏にぴったりの1枚です。

2021-06-06 | Posted in 過去のイベント