冬ごもりが明ける 水川千春のあぶり鉱物展

何百万年、何千万年という時を経て、鉱物は結晶化するそうです。
気の遠くなるような時間の旅。
地上に顔を出した鉱物は、太陽の光を受けて輝きます。
その美しさを、誰も知らなくていいのかもしれません。
けれど、その美しさに気づく生き物、人間がいます。
この展覧会を見渡すと、もしかしたら、それは私たち人間ががこの世界に存在する意味なのかもしれない、と、思えてきます。
アーティストの水川千春は、鉱物に想いを馳せ、地中に閉じ込められたような日々から解き放たれ、目覚める人々の喜び、自由の喜びを重ね合わせました。
これまでモチーフにしてきた植物や街並みとも異なる、気の遠くなるような時間の旅が、水と火で描かれた作品に込められています。
私たちは、そろそろ、そんな地中に閉じ込められたような日々から目覚めてもいいのかもしれません。

***

驚いたのは初日でした。水晶の結晶を見せてくれるお客様がいらっしゃいました。
まさにそっくりな作品があって。一同、わぁ〜っとなりました。

2024-03-04 | Posted in 今週のピックアップ, お知らせ