淺井裕介展「星屑の子供」
会期 2021年3月5日(金)〜3月29日(月)
会場 ツォモリリ文庫 東京都調布市仙川町1-25-4
時間 木・金・土・日11:00-18:00
月12:00-18:00
問合せ先 info@tsomoriribunko.com
tel. 03-6338-1469
主催:ツォモリリ文庫
協力:ANOMALY ターナー色彩株式会社 atelier couka 小野寺望
2008年にインドネシアのジョクジャカルタで初めて泥絵を描いてから13年。土で絵を描くようになって思うのは、自分がこの星の表層である土を削り出して絵に変えてきたようにして、昔からの多くの画家たちが鉱物や動植物を加工して作った絵具を絵に作り変えるだけでなく、実はこの目に映るもの全てが(いま立っているこの道や、着ている服や、目にしているテレビや携帯電話さえも!)土を掘って絵に変えるのと同じようにして、人がこの星の表層を作り変えて、たまたまこの形にしているだけに過ぎないのだということで、長い時間をかけて今なお変化している途中なのだということです。
土や血で絵を描くとき自然とはなんだろう? という問いがいつも頭に浮かぶ。
巨大な岩山が少しずつ細分化されて、サラサラと肌理細やかな砂になっていくように、この星の自然も少しずつ小さくなっていく中で動き回わり、絵や、服やスマホになってきている。
巨大な山は欠片になり動くことを欲しているのだろうか?
水があらゆるものから逃げ出そうとするみたいに。
もしかすると自然はどこかへ逃げ出そうとしているのかもしれない、逃げていく過程で小さなものへと変化を繰りかえすことを求めているのかもしれない、ゆっくりとあらゆる変化を許容しながら、人の作る小さなこの星の欠片も楽しんでいるのかもしれない。
さて今回の展示の話、風の噂でどこの誰が言った話かまったく知らないけれど、ツォモリリ文庫の二人に拠れば、2021年からは土の時代が終わり風の時代が来るそうです。星から生み出された様々なものが風化していくのか何なのか、人も変化を楽しんでいく時間が増えていくのかなと思います。絵から立体へ、また新しい種を風にのせて送り出すようにして、小さな欠片たちを様々作り変え、展示したいと思います。
淺井裕介
*公開制作
3月5日(展覧会初日)からツォモリリ文庫の壁に数日間、公開制作します。完成次第終了です。
次回の公開制作は、3月21日(日)を予定しています。
*ワークショップ(定員となりました)
3月20日 淺井裕介によるアートワークショップ 「金色の日常」
http://tsomoriribunko.com/asai_yusuke_workshop_golden_ordinary_days/
*トークイベント
開催日 3月20日(土)18:00〜19:30
「淺井裕介×山廣茂夫トークセッション 「アートの種まき | 美術の授業から始まったこと」
淺井さんが高校時代に美術の教えを受けた山廣茂夫さんをゲストに迎え、トークイベントを開催しました。
オンラインでの配信はアーカイブされていますので、いつでもご覧いただけます。詳細は下記ページよりご覧下さい。
http://tsomoriribunko.com/asai_yamahiro_talk_session/
写真:野に生きる W31cm H18cm D7.5cm 2019
撮影:坂中隆文