【2019.5.3 fri-27 mon】HIROMI SATO – arche RISOGRAPH×COLLAGE POSTER EXHIBITION

グラフィックデザイナーとして「捨てられない印刷物」づくりに携わってきた一方で「捨てられた印刷物」を日々蒐集し、紙を駆使した手触りのあるデザイン、コラージュを提案する佐藤洋美。

archeは「根源」という意味があるそう。

紙焼けした研究書物のグラフの曲線を活かし、自宅で愛用している容器たちをモデルにコラージュを制作。

そこにリソグラフで特別な色の掛け合わせをつくりそれぞれの液体のイメージを表現しています。

 

<bottle(水色)>

水のイメージ。

濁りのないさらっとした印象になるよう、特色の水色1色刷り。

 

<glass redwine(紫)>

赤ワインのイメージ。赤×2 /青×1の3色刷り。

赤ワインの深い味わいや香りを感じられるよう、赤と青の微妙な色掛け合わせの調整を繰り返し、紫を表現。

 

<glass white wine(黄緑)>

白ワインのイメージ。 黄/緑の2色刷り。

さらりと飲みやすい、清涼感ある雰囲気。

 

<cup(茶)>

コーヒーのイメージ。茶×2の重ね刷り。

自身が、深煎りが好みなので、茶を2度重ね。

 

<pot(オレンジ)>

お湯のイメージ。赤/黄の2色刷り。

口に含む白湯くらいの温かさのイメージ。

 

私は、歩くことが好きです。
ある日、祖母が死にました。
毎朝祖母が歩いていた河川敷には、今日も水が流れ、
私の体内には、今日も水が巡っています。
「私」の身体の内側も外側も、同じようだ。
死んだ祖母も、生きている私も、同じようです。
家で一杯の水を飲み「美味しい」と感じました。
容器と液体の関係性は、「私」の心身の関係性と同じようだ、と感じました。
この関係性を、私が日々愛用しているものたちをモデルにつくりたいと思いました
容器のコラージュは、紙焼けした研究書物のグラフ曲線を活かすことで、時間の蓄積と、かつての誰かが生きた気配を醸し、液体は、リソグラフ印刷の濁りのないインクの鮮やかさで刷ることで、絶えず自由に巡る生き生きとした生命力を表現しています。
私たちの日常にありふれた卓上のひとときは、
生きていることのシンプルさを讃美する風景であり、
死は、身体を超えて容器の外を漂う優しい空白です。

 

佐藤洋美

 

また、Time Lagの時計を数点展示販売いたします。

 

【佐藤洋美 Hiromi Sato】
グラフィックデザイナー/コラージュ作家

福島県伊達市出身。GRAPH  を経てキャッサバ名義で活動。
コラージュや印刷を駆使した手触りのあるデザイン、老若男女が見易いwebを制作。2014年、「絵のように観る」時計ブランド「Time Lag」を開始。整理整頓と散歩が得意です。

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HIROMI SATO – arche
RISOGRAPH×COLLAGE POSTER EXHIBITION
2019.5.3 fri-27 mon
11:00-19:00
CLOSE  火・水・木
2019-04-20 | Posted in 過去のイベント