2023年のツォモリリのこと

パシュミナ山羊たちの群れに最初に出会った感動が蘇る。
2012年8月13日の映像です。
あれから10年。
いつしか、背景にある湖「ツォモリリ」の名をブランド名に、インドの手仕事を扱うプロジェクトがスタートしました。標高4500mに位置する世にも美しい天空の湖。考えてみたらとても畏れおおいことです。
ツォモリリtsoは湖、モmoは間、リリririは山々の意味。山々の間にある湖という意味です。

今年もこの冬は、ストールやショール、毛糸のパンツに至るまで、パシュミナウールのおかげであったかぬくぬく。今のところ風邪にかからずに過ごせています。喉がちょっとでもイガっとしたら月桃茶を飲むという習慣も、出会いの連鎖でたどり着けたことの一つ。

ツォモリリ文庫という拠点をもって、4年が過ぎました。見守ってくださっている皆さんには感謝しかありません。

さて。
11年目となる2023年は、ラダックで新しいプロジェクトをスタートします。
木を植える行為そのものをアートととらえる「Forest Art Festival(フォレストアートフェスティバル)」。
かつてヨーゼフ・ボイスが行った社会彫刻に倣って。
木は植えて終わりではない。育つ姿を見届けて、自然の地下水系を養ってくれる未来があったら嬉しいし、そんな次世代へのバトンタッチも含めて、アートの力の見せどころ!と捉えます。

お世話になってきた村へ、ファーマーへ、遊牧民の人々へ、少しでも恩返しができたらいいな。いや、恩返しじゃないな、いっしょにやってもらう感じ。というか、「いっしょにやってください、お願いです」という感じですか。

2022年6月。コロナの縛りが少しだけゆるんだ隙を縫ってインドへ渡ることができました。そこで、これまでのつながりを再確認できたことも大きかったです。みんな、お互いが生かし合って繋がっていることを改めて知った旅でした。

2023年、私たちウォールアートプロジェクトは、壁のある教室から外の森へ向けて飛び出そうと計画を立てています。

昨日は、お客さんであり、インドに行った仲間であり、お店をしている先輩の萌ちゃんが来てくれて、「自由だね」と確認しあった。
そう、自由であること、私たちは背中にちゃんと翼を持っているんだということ。忘れずにいたいな。

2023-01-11 | Posted in 今週のピックアップ