最強のもののけを作ろうin香川大介ワークショップ体験記

“もののけ”を作れるワークショップが近々ツォモリリ文庫で開催される、という情報を聞きつけました。

未だもののけを作ったことのない自分は即参加の意思を表明。

もののけをこの手で作り出す技術の習得は、船舶免許の資格を持っていること以上に素晴らしいに違いないと思うに至り、ワークショップ当日は期待を胸にもののけ作りに挑んだのでした。

当日、時間ぴったりにツォモリリ文庫の扉を開けると、机の上には既に絵の具や筆といった材料が並び、今回もののけ作りの方法を教えてくれる香川大介さんが準備をほぼ終えていました。

自分以外の参加者は10名ほどおり、皆期待をしつつも少しだけ緊張しているようにも見えました。もののけを作り出すという人を超えた所業を果たして自分は成し遂げられるのか?そんな思いをそれぞれが抱いていたのかもしれません。自分も少し緊張してきたところで…

香川さんがなにやら異質な雰囲気の物体を皆の前に並べはじめました。もののけです。

愛らしくもどこか呪物のような、呪物なのだけれど愛らしいような、掌にのるサイズのそれらは禍々しかわいい雰囲気を放っています。禍かわいい…禍カワです。

そのうち半分以上は色が塗られていません。どうやらワークショップ参加者が、この真っ白なもののけ一歩手前の存在に色を塗り、もののけへとたらしめていくようです。

みな散々に迷いながら、もののけの素を手に取りました。自分もなんどか選びなおしつつも、最強のもののけを生み出したいという業を抑えきることができず、最も強力そうな潜在能力を感じた一体を手に取りました。

皆が最初の一筆にどことなく躊躇していると、香川さんがもののけ作りの基本を教えてくれました。それはずばり「考えないこと」。

画家である香川さんは絵の下書きを全然しないのだそうです。というより、できないと言っていました。今、描いている絵をどうしたいのか、というよりも感じたままに筆を動かしていく。だからデッサンとはまるで違い、絵が下手でダメだったりとか失敗してしまう、という事はないのだそうです。

それはなんだか優しい言葉をもらったなあと思いつつも実際には考えないということは一番むずかしいことのようにも思えました。

自分はこの時、考えないとはどういことかを考えかけて頭がおかしくなりそうになり、考えるのをうまいことやめられた感じがしました。

香川さんは今回この、考えずに思うがままに描いていくということを体験してほしいそうで、時たま意図的にみんなの集中し過ぎをさえぎるお邪魔トークをはさんでいくと宣言していました。

自分はそのアイディアにさすがもののけマスターだなあと脱帽したのですが、トークがやや後半にネタ切れしかけていたのも愛嬌でした。

今回のワークショップは1時間半でしたが、その時間はもののけを具現させるにはあまりに短く思えました。それほどに気が付けば多くの参加者がもののけ作りに没頭していたようです。

名残り惜しくも完成。

自分もなんとか時間内に、もののけを具現しこちらの現世に”受肉”させることが出来ました。

いかがでしょうか?

脈打つ胎動。猫に似た鳴き声を放ち、湿気を好むこちらのもののけは零下数十度にも耐えられるとの報告があがっており、一個体あたりのステータスはかなり強い部類に入るとされています。

結果としては十人十色のあまりに皆それぞれオリジナリティのあるもののけをうみだしていました。それでもどこか、全員仲間のように見えているのは自分だけでしょうか?

 

今回のワークショップは自分としても、そして参加者や香川さんの満足度も十分なようで、もしかしたらこのもののけを具現化させる集会は今後もどこかで開催され続けるかもしれません。

目指せもののけマスター。

 

この記事を書いたライター

おぐりちはや
調査漫画家探偵を自称する漫画家、ライター
にしてツォモリリ文庫のビジュアル、広報担当スタッフ。
漫画とブログ記事を交配させたような記事を垂れ流し続けるブログサイト
おぐりちはやの珍chings of journeyを運営中